パーキンソン辞典・お知らせ
LCIG療法対象者
パーキンソン病患者さんで、LCIG療法が適応となる患者さん
飲み薬や貼り薬にて治療中の方で、一番調子が良い時で日常生活動作に介助が必要でない方
飲み薬や貼り薬にて治療しても、オフ症状が解消できない方
専用の機械を自身で扱う必要があるため、機械の操作ができる、もしくは機械の操作を介助する介助者の方がおられる方
パーキンソン病患者さんで、LCIG療法が適応となりにくい患者さん
高度の認知機能障害もしくは精神症状をお持ちの方
飲み薬や貼り薬にて治療中の方で、一番調子が良い時でも日常生活動作に介助が必要である方
ご自身で機械の操作ができない、もしくは機械の操作を介助する介助者の方がおられない方
胃瘻を作る手術に際して合併症を起こす危険性が高い病気をお持ちの方
胃の腫瘍等、胃瘻造設が困難な方
メリット・デメリット
本療法で得られるメリット
オフの状態を改善させることにより、一日を通して良い状態を保つことができます。
また刺激対象によっては、お薬の量を減量することも可能となります。
本療法で得られるデメリット
本療法に伴う下記のような合併症や副作用も起こりえます。
手術時の合併症
創部の出血や感染症、麻酔薬に対するアレルギー反応、胆嚢炎(胆石症をお持ちの方)など。
術後のデバイス関連の合併症
機械の不具合、チューブ挿入部の皮膚症状、チューブの閉塞、創部の感染、チューブ位置のずれなど 。
術後の治療による副作用
ジスキネジアの出現頻度増加、末梢神経障害による手足のしびれなど。
その他デメリット
携帯する機械が液量を含めて500g程度と重い点、扱い機械がやや操作が複雑である点が主なデメリットと考えます。また特に動きにくい朝に装置を操作する必要があるため、操作が困難な場合は介助者の助けが必要となることが多いです。そして腹部に5㎜程度の穴を開けてチューブを留置するため、美容的な面で気になる方もおられます。