パーキンソン辞典・お知らせ
パーキンソン病の診断
脳神経内科医による病歴と身体診察により疑われますが、頭部MRI、ドパミントランスポーターSPECTやMIBG心筋シンチグラフィーなどの補助診断をもちいてパーキンソン病以外の類縁疾患を除外することで診断されます。
MRI
パーキンソン病患者さんにおいては、頭部MRI画像は正常所見を呈するため、MRI画像のみでは診断はできません。その他のパーキンソン病様症状を呈する疾患(パーキンソン症候群)を除外する目的で使用されます。
ドパミントランスポーターシンチグラフィ
パーキンソン病では、ドパミン作動性神経終末に存在するドパミントランスポーター密度が低下しており、ドパミントランスポーターシンチグラフィは、ドパミン神経の変性を感度高く評価できます。パーキンソン病以外のパーキンソン症候群も同様の所見を呈することから、一般的にどう疾患同士の鑑別には用いられませんが、薬剤性パーキンソン症候群や本態性振戦との鑑別には非常に有用です。
MIBG心筋シンチグラフィ
パーキンソン病では、心臓交感神経の変性・脱神経がみられるため、心臓交感神経に集積する核種であるMIBGを投与して撮影するMIBGシンチグラフィ検査では、心臓における核種の集積低下がみられます。パーキンソン病では80~90%で同所見がみられ、その他のパーキンソン症候群や本態性振との鑑別の一助になります。